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第34期竜王戦 [豊島vs藤井] 第4局終盤、▲5五同銀~△6七とに▲4七玉でどうだ?

2021年11月16日

2021年度の第34期竜王戦七番勝負第4局。終盤109手目、▲5五同銀とすべきか、それとも、▲3五桂を利かすべきか?

▲5五同銀とした場合、さらにそのあと、△6七とに▲4六玉と上がるか、それとも、▲4七玉とあえて横に逃げるか?

動画で見る>>[Youtube]第34期竜王戦第4局・終盤、先手豊島竜王勝ち(?)の変化

▲5五同銀~▲4七玉が最強の手段か?

109手目、おそらく、豊島竜王の第一感は▲5五同銀だったと思われるが…

本譜は▲3五桂だった。

4三の玉が「待ち駒」の役割を果たしそうなので、右辺を開拓すべく、▲3五桂と王手を利かせたものと考えられる。

だが…

▲5五同銀と取って…

△5六桂 ▲同歩 △7七歩成 ▲5七玉 △6七と

ここ、常識的には▲4六玉だが、あえて▲4七玉と横に逃げることで、先手が勝つ可能性をぐんと高めることができる。

現状、後手玉には詰めろがかかっている。

▲6一角 △同金 ▲5四角 △同歩

▲4四銀 △5二玉 ▲5三金 以下

これは飛車が直通している(▲3五桂を打っていない)効果。

後手としては、王手をかけながら飛車の直通を遮断して自玉の詰めろを消し、代わりに、詰めろで迫るなどしたいところ。

普通は、先手はこういう手を食らってはいけないものだが、この場合…

合駒した▲5七桂が、後手玉を即詰みに追い込む重要な役割を果たす駒になる(6五の地点に利くのが大きい)。

△4八と ▲同玉 △5九銀 ▲4七玉

△4八金

ここまでは一本道と考えられる(これ以外は先手はっきり良し…多分…)。

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ここで、①▲4六玉 ②▲3六玉 の二択あるが…

①▲4六玉

仮に、ここで△3八金と飛車を取った場合…

▲4四歩 △5二玉 ▲4三角 △6三玉

▲6四銀 △同 玉 ▲5五角

▲6五角成を絡めることで、先手は後手玉を即詰みに打ち取ることができる。

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そこで…

後手は、王手をかけながら、飛車の直通を遮断しつつ、手順に5七の桂馬を外すといったことをしなければならない。

△3四桂

▲同飛は、△4五金という好手あり。

▲3七玉 △5七龍 ▲2六玉 △5六龍

▲1七玉 △3四銀

盤上の駒がほとんど後手の駒。後手の勝ち。

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なので…

▲3四同飛車とは取れない。

▲3六玉 △3五歩 ▲同 玉 △2四金

▲3六玉 △3五歩 ▲2七玉

※飛車の直通が遮断。そして…

△5七龍 ▲3七歩 △2六歩 ▲1八玉

△2五金

王手で5七の桂馬を取り(△5七龍)…

△2五金で、△2七歩成~△3六金以下の詰めろ。

(▲4四歩は△3三玉があるので)▲4四銀打 △4二玉 ▲4五角

3六、2七の地点に利かして詰めろを逃れ、

▲3三角 △5二玉 ▲5一金 の詰めろ(詰めろ逃れの詰めろ)。

だが…

いったん受けるのが冷静な一手。これで先手から詰めろが続かないので後手の勝ち(と思われる)。

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なので…

①▲4六玉:△3四桂以下後手の勝ち。

②▲3六玉

②▲3六玉

飛車の直通は遮断(▲6一角以下の即詰みは消滅)。では、ここで△5七龍は?

△5七龍

▲4四歩 △5二玉 ▲4三角 △6三玉

▲8五角

△7二玉 ▲8四桂 △8二玉 ▲8三歩

△同 玉 ▲7四金 △8二玉 ▲8三歩

△7一玉 ▲8二銀

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なので…

後手は、

・△5七龍が王手になるようにする ・王手をかけながら4三の地点をケアする などの工夫をしなければならない。

これに対して横(2六、4六)に逃げるのは、△3四桂以下、先ほどの ①▲4六玉~△3四桂~△2五金 の変化と同一局面になる。

なので…

▲3五同玉の一手。

ここから、

②-1 △3四銀

②-2 △2四金

が考えられる。

②-1 △3四銀

これだと、あとで▲4四金~▲3四金と取った手が「詰めろ逃れの詰めろ」になる。

▲2六玉 △2五金 ▲1七玉 △3八金

▲4四金 △5二玉 ▲3四金

ここで△5七龍は「詰めろ逃れ」にならない…

△5七龍 ▲4三角 △6三玉 ▲6四銀

△同玉 ▲5五角 △7四玉 ▲7五歩

△同 玉 ▲7六銀 △8四玉 ▲8五歩

△7四玉 ▲6五角成 △6三玉 ▲7五桂

以下、どちらに逃げても馬が入って銀打ちまで。

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なので…

②-1 △3四銀:あとで▲4四金~▲3四金で先手の勝ち

②-2 △2四金

(▲4六玉 △4五歩)▲3六玉は、

△3五歩 ▲2六玉 △3四桂

▲2七玉は、△5七龍~△2六歩~△2五金で、先ほどと同じ局面に。

なので…

▲1七玉だが…

△2五桂 ▲1八玉 △2八歩成 ▲同 飛

△1七桂成 ▲同玉 △5七龍 ▲2七銀

△2五桂 ▲1八玉 △2六歩

後手の勝ち。

※金駒1枚では後手玉を詰ませることは不可能。

そこで…

△3五歩を王手で打たせない、▲2六玉。

後手に残された手段は△3四桂のみと考えられますが、▲同飛で。

△同銀 ▲4四歩 △5二玉 ▲7四角

△6三桂 ▲4三銀 △6一玉 ▲3四銀成

上部開拓が約束されているので先手勝ち。

△2五飛 ▲3六玉 △3四金 ▲4三角

△7二玉 ▲3四角成

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