藤井聡太七段の終盤の読みは将棋ソフト(AI)を上回る?

藤井聡太か将棋ソフトか?

昔は「終盤は村山に聞け」というのがありましたが、今は、「終盤は将棋ソフト(AI)に聞け」。

ところが・・・

将棋ソフトも気付かなかった1

2017年10月9日の叡王戦四段戦・準決勝、藤井聡太vs佐々木大地戦で、藤井聡太四段が披露した詰め手順は、対局者の佐々木四段だけでなく、将棋ソフト・ボナンザ6.0、そして、elmoも気付いていなかったことが判明。

以下が問題の局面。

97手目の形勢判断

図は、佐々木四段が自玉に詰めろがかかっていることに気付かずに▲6四銀と打った局面。

この時の将棋ソフトの形勢判断は、elmoが+3315、ボナンザ6.0が+969と、いずれも「先手(=佐々木四段)勝勢」の判定。

私・BUTA-kunは、将棋ソフトの形勢判断ロジックがどのようなものか知らないので、このことをもって直ちに「藤井聡太>>>将棋ソフト」と見ることはできないと認識しているが・・・

先手形勢:elmo3315  ボナンザ969

elmoの読み:△5八馬(36)▲同玉(68)
ボナンザ最善手:△7六桂打

98手目の形勢判断と推奨手

一手進んだ98手目。

藤井四段は、詰み手順の一手目△5八馬と指した(elmo推奨手も同じ)。

ところが・・・

先手形勢:elmo2441  ボナンザ442

elmoの推奨手は藤井四段の指し手と同じ△5八馬だった。でも、この時点でelmoが「詰み判定」できているなら、形勢判断で+2441(佐々木四段勝勢)はないんじゃないか?

さらに、ボナンザに至っては、△7六桂が「最善手」だったわけで、△5八馬の筋が全く「見えていなかった」。

これはどう解釈したものか?

将棋ソフト推奨手よりいい手

別の将棋でも、「これはもしかすると、藤井聡太のほうが上なんじゃないか?」という期待を抱かせる終盤の局面が登場。

2018年3月22日、第66期王座戦2次予選決勝・vs糸谷哲郎八段戦。

elmoの読み:▲8五銀打
ボナンザ最善手:▲8五銀打

将棋ソフトelmo、ボナンザ6.0とも▲8五銀を推奨。

ところが、藤井聡太六段の指し手は違った。

▲8五桂を残した▲7五銀。

△8二飛という最強の受けに対し、

将棋ソフトの▲8五銀は「それならば▲9四銀以下、必至をかけますよ」という手だったと思われるが、

藤井聡太の▲7五銀は、「それならば▲8五桂以下詰ませますよ」という手だった。

「これで詰む」と分かっていれば、この順(▲7五銀)を選ぶところかもしれないが、「これで詰む」というインスピレーションはなかなか湧かないもの。

現に、将棋ソフトは「気付いていなかった」。

これはもしかして、藤井六段の終盤力が将棋ソフトを上回っているということにならないか?

この将棋の寄せ手順&投了図以下の詰手順

将棋ソフトも気付かなかった2

そして、2018年5月18日の第31期竜王戦5組ランキング戦準決勝(七段昇段の一番)でも、将棋ソフトApery、elmoよりも優れた手で勝利。

Apery-2574(藤井勝勢) elmo-2711(藤井勝勢)

Aperyの読み:△7二玉(71)▲2六金打△4七角成(36)▲4八歩打△5七

elmoの読み:△7二玉(71)▲7一金打△8三玉(72)▲8一桂成(73)

将棋ソフトApery、elmoとも、いったん詰めろを消す△7二玉を最善手としていたが…

まで藤井六段の勝ち。

Apery-2733(藤井勝勢) elmo-2837(藤井勝勢)

まさかの△4八銀! これで即詰み(詰め手順はコチラ)。

「これで詰む」と分かっていれば、アマチュアでも詰ませられる人はたくさんいるかもしれない。

でも、「これで詰む」という直感は、普通の人(※宇宙人含む)には降りてこない。

詰め手順はコチラ>>

これぞ「ソフト超え」

期待が確信に変わった2018年6月5日(火)第31期竜王戦5組ランキング戦決勝。

先手形勢:Apery293(石田指しやすい) elmo565(石田優勢)

※elmo「疑問手」判定。

先手形勢:Apery941(石田優勢) elmo1331(石田優勢)

将棋ソフトApery、elmoが、藤井七段の指し手に「疑問手」を付し、かつ、形勢判断で藤井七段にアゲインストな判定していたが…

ここから、まさかの△7七同飛成が飛び出し…

先手形勢:Apery460(石田有利) elmo1064(石田優勢)

※aprey「好手」判定。

あれよ、あれよという間に「藤井勝ち」の流れに…

先手形勢:Apery-780(藤井優勢) elmo-1277(藤井優勢)

ここまで来てようやく両将棋ソフトがそろって「藤井優勢」に。

先手・石田五段の対応がまずかったというのではないので、やはり、将棋ソフト(=AI)がちょとボンヤリしていた…とみるのが正しいだろう。

驚愕の寄せ手順&投了図以下の詰手順

結論


「ファンタジスタ」藤井猛九段

…というわけで、これまでは「終盤は藤井聞け」だったところ、今後は、「終盤は藤井聞け」になるのではなかろうか?

スポンサードリンク

いっしょに読まれています