2017/12/23藤井聡太vs深浦康市 叡王戦[速報&敗因分析]
2017年12月23日(土・祝)の叡王戦・藤井聡太四段 vs 深浦康市九段の将棋の速報&将棋ソフトを使った藤井四段の敗着分析です(棋譜・将棋ソフト解析はコチラ>>)。
藤井四段が先手
2017年度は「後手番率」の高い藤井四段ですが(参照:藤井聡太、先手・後手別勝率)、この将棋は先手。
流行りの戦型
深浦九段が、最近流行りの「△7四歩取らせ」型に誘導。
開始早々難解な局面に
28手目、深浦九段が△2七角と打った手に対し、藤井四段が長考の末、▲3六角と合わせる。
夕食休憩の局面
人間感覚的には互角。将棋ソフト的には誤差の範囲で先手有利か?
激しい展開に
先手の藤井四段が▲8五歩と銀取りに突き出したのに対し、深浦九段は△4五歩。
藤井四段攻勢
相手の飛車角を「コーナー」に追い詰め、自らはパンチを繰り出す。
藤井四段、好調。
3連続自陣の歩
敵陣でボールを回し始めた藤井四段に対し、深浦九段は3連続で自陣に歩を打ち、シュートを打たせない。
勝負にこだわる国見高校サッカーを盤上で再現か?
勝ちを逃す?
深浦九段、3連続自陣歩の局面。
将棋ソフトelmo、ボナンザ6.0とも、ここで▲6四歩を推奨(棋譜&将棋ソフト解析)。
※△同歩なら▲6二歩か?※
本譜は▲2六歩 △同角 ▲8四歩・・・と進む。
※ここでも、将棋ソフトelmoの推奨手は▲6四歩でした(棋譜&将棋ソフト解析・94手目の局面)。
決め損なう?
とはいえ、「藤井優勢」が続く。
形勢判断:elmo1388 ボナンザ632
藤井四段が優勢と思われる局面。
elmo、ボナンザ6.0とも、▲6六角を推奨。
本譜は▲4三桂。
これで桂馬を渡したのが「事件」の始まり。
逆転
形勢判断:elmo1692 ボナンザ614
この局面。藤井四段の指した手は、先ほど将棋ソフトが推奨していた▲6六角。
ところが・・・
形勢判断:elmo-77 ボナンザ-9
本譜は、△5五角 ▲同角に、△8一桂と打った手がしっかりした手になっていて、これで逆転したよう。
形勢判断:elmo-71 ボナンザ19
遡って、
形勢判断:elmo1692 ボナンザ614
▲6六角ではなく、▲4二角(elmo推奨)または、▲4二銀(ボナンザ6.0推奨)として、△6一玉に、▲4四成銀 △同金 ▲5三桂不成
※△同歩なら▲同飛成、玉が逃げれば▲2五飛※
なら無難だったか?
深浦九段、間違えず
形勢判断:elmo-267 ボナンザ-352
まだまだ難しいと思われる終盤も、ここで深浦九段は△8二飛と飛車取りを逃れ、▲8三歩に△9二飛と丁寧に対応。リードをキープ。
大熱戦の末・・・
150手を越える死闘。
形勢判断:elmo-642 ボナンザ-30
本当に後手が勝っているのか?
ここから、△3七角 ▲5八玉 △9五金と桂を取った手が詰めろになっていて、勝負は決する。
深浦九段が、トップ棋士の懐の深さを見せ、藤井四段に勝利。
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