藤井聡太七段、会心の指し回し vs伊奈祐介六段 2019/6/11
2019年6月11日(火)第91期ヒューリック杯棋聖戦1次予選2回戦。
藤井聡太七段は、この日2局目となる伊奈祐介六段戦で、会心の指し回しを披露した。
詳細は、[Youtube]藤井vs伊奈 2019/6/11 AI解説 参照。
相手の勝負手をテコに優勢拡大
先手形勢:dolphin552(藤井優勢) ぽんぽこ397(藤井有利)
藤井七段優勢(といっていい)局面で、伊奈六段は、グイと飛車で横歩を取り、次の△4六飛を見せながら、7八の金を直射してきた。
こういった勝負手の類の手に対し、応手を間違えると、一気に形勢を損ねたり、ズルズルと相手のペースに陥ったりするもの。
ところが、昨日の藤井七段は、この手の「勝負手」を、逆に、自分の優位を拡大するテコとして利用した感さえあった。
3手1組の好手順
先手形勢:dolphin756(藤井優勢) ぽんぽこ464(藤井有利)
先手形勢:dolphin798(藤井優勢) ぽんぽこ505(藤井優勢)
先手形勢:dolphin594(藤井優勢) ぽんぽこ682(藤井優勢)
この▲4三歩を、後手は、△同金上 とは取れない。これが、▲5四角を利かした効果。
本譜は、△同銀 だったが、金との連携が途切れたため、角交換後の▲2二角が厳しい一手となった。
先手形勢:dolphin1243(藤井優勢) ぽんぽこ1121(藤井優勢)
「指したければどうぞ」
後手が指したい手・△4六飛を直接消しにかかるのではなく、「指したければどうぞ」という余裕な状況を作っていく…
それが本局では成功し、△4六飛は実現せず、逆に、その間、自らの願い(▲2二角)は達成。
まあ、あれだ。
「やりたいことをやる」が、「やりたくないことをやらずに済む」手段になっていたというわけだ。
我の人生もそうありたいものよ。
(でも、年金を払わずに済む手段は、今のところ見つからない…)
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