藤井聡太六段、詰将棋解答選手権4連覇&実戦での詰将棋チックな手
2018年3月25日(日)に行われた詰将棋解答選手権。
プロ棋士も多く参加するこの大会で、唯一の満点(全問正解)で、藤井聡太六段(15歳)が優勝。
これで、2015年(12歳)、2016年(13歳)、2017年(14歳)に続き「4連覇」となった。
なお、自身満点は、12歳で出場した2015年以来2度目とのこと。
【藤井聡太六段 詰将棋の大会で初の4連覇】
将棋の藤井聡太六段が、小学生のときから3連覇している詰め将棋の解答力の日本一を競う大会にことしも出場し、多くの棋士などが参加する中、全問正解の満点で大会初の4連覇を果たしました。https://t.co/nxwTPOjxgS— NHK科学文化部 (@nhk_kabun) 2018年3月25日
実戦での詰将棋チックな手
これまで、藤井聡太六段の実戦の中で、「これはちょっと詰将棋チックだな…」と思われる印象的な手を思い出してみました。
2017年3月10日
プロ8戦目、大橋貴洸四段との第48期新人王戦(2017年3月10日)の将棋。
先手の大橋四段が優勢の局面。
藤井四段(当時)の9三の角が「詰まされた」形でしたが、ここで指した藤井四段の一手は、詰将棋チックと言えるのでは?
香が利いているところに角が出て行く・・・(▲同香なら△8五桂で逆転)。
実戦では、▲8四同香とはしなかったけれど、結局、この後、藤井四段が逆転して、プロ入り後8連勝を達成しました。
2018年2月17日
ご存じ、2018年2月17日の朝日杯将棋オープン決勝・vs広瀬章人八段の将棋。
将棋ソフト判定的には先手優勢も、具体的には??? という局面
歩が4枚あれば▲4二歩 △同飛 ▲4三歩 △同飛 ▲4四歩 △同飛 ▲4五歩で「飛車取り・角取り」という形でしたが、あいにく歩は2枚。
・・・と、3枚の歩の代わりに▲4四桂。
まあ、指されてみればそうなんだろうけど、ちょっと思い浮かばない手の部類に入るだろう。
このあたりは詰将棋チックといえるのでは?
2018年3月22日
詰将棋解答選手権3日前の対局、2018年3月22日(木)の第66期王座戦2次予選決勝・vs糸谷哲郎八段戦。
elmoの読み:▲8五銀打
ボナンザ最善手:▲8五銀打
将棋ソフトelmo、ボナンザ6.0とも▲8五銀。
ところが藤井六段は・・・
▲8五銀よりも優れていると思われる▲7五銀。
最強の受け△8二飛に対しては▲8五桂と跳ね、以下即詰に。
これ、▲8五桂以下詰むと分かっていれば多くの人がこの順(▲7五銀)を選ぶかもしれないけれど、「これで詰む」というインスピレーションが働きにくいと思われる形。
そういう意味で、「その後の詰め手順」とセットになった▲7五銀は、やはり「詰将棋チック」と言っていいだろう。
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