船江恒平六段の公認会計士試験合格に藤井聡太は刺激を受けるか?

船江恒平六段が最難関資格の一つ、公認会計士試験に合格したことが報じられた。

動機は「将棋以外のことを勉強してみたかった」とのことだが…

受験科目は簿記、税法、会社法など

2020年度に行われた試験制度下では、公認会計士試験の受験科目は、

短答式試験(マークシート方式の足切り試験)が「財務会計論」「管理計算論」「監査論」「企業法」。

論文式試験が、「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」+(経営学、経済学、民法、統計学のうちのどれか一つ)となっている。

要するに、簿記を含めた会計全般と、法人税を中心とした租税の根幹となる部分、さらには会社法を中心とした企業まわりの法律など、広範囲にわたる知識とそれを使った問題解決能力が問われる試験と考えてよさそうだ。

フナエモンの場合、2018年秋頃に受験を考え始めたというから、2020年秋の論文式試験まで2年前後でのスピード合格ということになる。

奨励会試験合格みたいなものか?

公認会計士試験に合格したとはいっても、即、公認会計士登録ができるわけではなく、

・2年間の実務経験(※試験合格の前後を問わず。監査証明補助業務なら常勤・非常勤を問わず)

・3年間の補習所通学

・修了考査試験合格(過去2年の合格率は急落して50%ほど)

という段階を踏んで、ようやくプロの公認会計士としてのスタートラインに立つことができる。

なので、段階としては、公認会計士試験合格は、奨励会試験合格みたいなものと捉えるべきだろう。

※公認会計士試験合格から公認会計士登録までの道のりは、四段昇段とは比べものにならないほど簡単といえるだろうが。

監査法人に非常勤勤務か?

船江六段がどのような意識で公認会計士試験と向き合ってきたかにもよるだろうが、おそらく、これまでどおり、プロ棋士としての活動と並行しながら、サイドビジネスとして会計士の業務に携わっていくのではないだろうか?

多分、2年間の実務経験は過去にはなかっただろうから、今後、監査法人や公認会計士事務所で監査証明業務の補助をパートでこなしながら(かつ、3年間の補習所通学をし)、何くわぬ顔をしながら、プロ棋士としての活動も続けていくのではと予想される。

参照:金融庁「公認会計士の資格取得に関するQ&A」

会計士業務は将棋にプラスに作用するか?

昨今、永瀬拓矢軍曹の台頭によって、「将棋でトップになるには、将棋の勉強をするべき」という当たり前の考えがさらに後押しされたように思うが、渡辺明名人みたいに「競馬もやる、サッカーもやる」みたいなタイプが存在しているのも確か。

会計士だけやっていてどんどん将棋が強くなることは多分ないだろうが、将棋と会計士の二刀流によって、何らかの化学反応が起きることはあってもいいような気はする。

何より、将棋界という特殊な世界にいる人間が、会計、税法、会社法等々の余りあるほどに普遍的な価値基準を学習したことは称賛すべきで、いわゆる「将棋関係者」のみならず、一般の将棋ファン、さらには、これから将棋のプロを目指そうかという子供とその親に対して、ひとつのモデルケースを提供することにもなるのだろう。

藤井聡太二冠に刺激を与えるか?

現在18歳の藤井聡太二冠。タイトル保持者としても、また、チャレンジャーとしても「やるべきことがたくさんある」という認識を持っていると見受けられるところ、他人様が何をしでかそうとも、あまり影響を受けることはないと思われるが…

その一方で、元々、学業も優秀な上、50m走で6秒台半ばを出す多才ぶりを発揮してきた藤井聡太。

自作パソコンに興味を持ち、高性能CPUを導入して将棋ソフトの能力を最大限引き出すことにも成功していると言われている。「遊びから学ぶ」術に長けているともいえそうで、今後、藤井聡太の「遊び」の部分に、「会計士フナエモン」が何らかのヒントになる可能性は十分にありそうだ。

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