2018年8月26日(日)放送の第1回abemaTVトーナメント準決勝・藤井聡太七段 vs 高見泰地叡王。
第1局~第3局の形勢判断ダイジェストです。
第1局

高見叡王〇(藤井 0-1 高見)

藤井優勢が一転…
序盤中盤と快調に飛ばして優勢を確立した藤井七段であったが…
63手目▲4七金打が「悪手」で、形勢が混とん。

先手形勢:Apery1121(藤井優勢) elmo1141(藤井優勢)
※aprey「悪手」判定。
※elmo「悪手」判定。

一手前の局面。

ここは、▲4三歩成~▲3六飛と急所の角を取って、▲4五金と中盤を制圧する指し方が良かったようだ(Apery推奨手順)。

それでもまだ難解だったが…
それでも藤井七段が逆転されたわけではなかった。
ところが85手目。
一見、「なるほど!」という、うまい一手に見えたのだが…

先手形勢:Apery0(互角) elmo403(藤井有利)
※aprey「悪手」判定。
※elmo「悪手」判定。

一手前の局面。

玉は6七で踏ん張ったほうが良かったようだ。
高見叡王、会心の寄せ手順
本譜、▲7八玉に対し、高見叡王が会心の寄せ手順を見せる。

ここから、△6九銀 ▲同玉 △6七金 が絶妙の手順。

先手形勢:Apery-2727(高見勝勢) elmo-2216(高見勝勢)
高見叡王先勝

まで108手で高見叡王の勝ち。
先手形勢:Apery-Mate:7(高見勝利確定的) elmo-2503(高見勝勢)
投了図以下は、▲同玉 △8八飛 ▲9七玉 △8五桂打以下。

超早指し棋戦とはいえ、藤井七段が先手番で負けるという、滅多に起こらない現象が生じた。
第2局

藤井七段〇(藤井 1-1 高見)

優劣不明が続く
68手目、藤井七段お得意の(?)大山流な一手が飛び出す。

先手形勢:Apery-14(互角) elmo84(互角)
形勢は互角。
長く続いた互角の中盤も…
形勢がどちらに転ぶかわからない、白熱の中盤戦であったが…
一見、うまい手に見えるこの手が、将棋ソフト的には悪い手。

先手形勢:Apery-285(藤井指しやすい) elmo-166(藤井指しやすい)
※aprey「疑問手」判定。
※elmo「悪手」判定。

これ以後は、一気に藤井勝ちの流れに・・・
一手前の局面。
ここで将棋ソフトは▲8八玉を推奨。

先手形勢:Apery-196(藤井指しやすい) elmo-363(藤井有利)

いかにも王手飛車がかかりそうで、
マジかよ…
って気しか起こらないが、言われてみれば、それなりの手という気もするか…
本譜は…

先手形勢:Apery-1210(藤井優勢) elmo-805(藤井優勢)
△1五角という厳しいパンチが入り…
藤井七段、タイに持ち込む

まで106手で藤井七段の勝ち。
先手形勢:Apery-Mate:5(藤井勝利確定的) elmo-Mate:5(藤井勝利確定的)
これで、対戦成績1-1に。
第3局

藤井七段〇(藤井 2-1 高見)

難解な中盤で高見叡王にミス
60手過ぎまで、どちらに転んでも不思議ではない展開。
ところが、66手目△4六桂はミスだった可能性あり。

先手形勢:Apery436(藤井有利) elmo280(藤井指しやすい)
※elmo「疑問手」判定。

藤井七段、優勢から勝勢へ
もうミスの許されない高見叡王だったが、△3二玉は消極的すぎた可能性大。

先手形勢:Apery928(藤井優勢) elmo591(藤井優勢)
※aprey「悪手」判定。
※elmo「悪手」判定。

一手前の局面。

先手形勢:Apery737(藤井優勢) elmo590(藤井優勢)
開き直って△3六角~△4九馬~△2七角成と迫ったほうが可能性が高かったようだ。
藤井七段、決勝へ
以後は、藤井七段の指がしなり、あっという間に寄り形に。

まで87手で藤井七段の勝ち。
先手形勢:Apery+Mate:13(藤井勝利確定的) elmo+Mate:13(藤井勝利確定的)
投了図以下は、△同銀なら▲同桂成~▲5一龍以下、△6一玉なら▲5一龍以下、いずれも並べ詰み。
これで、藤井七段、決勝戦に進出。
決勝戦の相手は、羽生竜王vs佐々木勇気六段の勝者。どちらが来ても、見物人にとってはとてつもなく楽しみな一戦となる。



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